立ち合い車検は良いですね – 状態が良くわかります

先日、愛車を車検に通すためにヘッドライトカバーを磨いた話をしました。昨日、無事車検を通すことができました。

車検を行った場所は自宅近くの民間整備工場で、1時間程度で素早く車検を終了してくれることと、整備中に立ち合いができ、整備士と一緒に問題のある個所を確認できることが売りの車検工場です。
時間を持て余している身なので、整備時間が速いことには魅力はありませんでしたが、元々何にでも顔を突っ込みたがる性格なので、整備に立ち会えるということに魅力を感じてこの整備工場を選びました。

電話で予約した時間の10分前に整備工場へ出向き、車検証と自賠責保険、それに納税証明書を提出して簡単な受付。このような整備工場は予約時間があってもその時の混雑次第で長く待つこともありそうに思えるのですが、なんと時間通りに車は整備開始。待合室からガラス越しに車からタイヤが取り外され、車体がジャッキアップされてゆくのが良く見えます。待つこと15分で整備士さんが私を呼びに来て、一緒に車体状況の立ち合い点検です。

色々と説明されますが、一番重要なのはブレーキ回り。ブレーキパッドの摩耗状況や交換の必要性、ブレーキフルードの漏れやラバー関係の劣化具合などについて丁寧な説明を受けました。マフラーや底部分の錆など普通は見ることのできない部分の状態もしっかりと分かりました。すでに走行距離7万kmなのでそれなりの劣化は見られるものの、部品を交換するような問題は見つかりませんでした。
足回り以外では、バッテリーは電圧が落ちているので交換する方が良いが当面の運転には問題なし、タイヤの溝は十分、ブレーキフルードやラジエータ液は少し汚れがあるが問題なし、エアーフィルターは掃除をするので問題なし。エンジンオイルは汚れているので交換した方が良いとの事でした。

全体として大きな問題はなかったのですが、面白いのはここからです。整備士さん曰く、「説明した通り問題はありません。以上で立ち合い終了です。でも整備提案はありますので、後ほどお伝えします。実施するか否かはお客さん自身で決めてください」とのこと。そして待つこと10分、整備士さんが事務所に戻ってきて事務の方と一緒に点検結果についての説明が開始されました。その点検記録には、ブレーキフルードの交換やエアーフィルターの交換など沢山の項目がリストアップされており、事務の方が一つ一つ、その作業を実施するか否かを尋ねてきました。

「えっ、そんなこと言ってなかったじゃない。」と思いましたが、つまり、こういうことのようです。

整備士さんはプロだから不必要な交換や整備が良くわかっているのだけど、一方で整備工場としてはできるだけ作業をして儲けたいために、少しぐらい過剰と思われる整備も提案しないといけない。だから提案に先立って、立ち合い時に私にプロとしての正直な意見を伝えてくれた。

このことが私には理解できたので、エンジンオイルの交換のみをお願いして他の交換・整備はしませんでした。
その後、車検に規定されている法定点検を実施等に約40分かかり、結局2時間弱で全て終了しました。費用は重量税、自賠責、印紙代の法定費用の他に、整備及び手続代行費用が1万円少々、そしてエンジンオイル交換費用が約2500円です。売りであった1時間車検ではありませんでしたが、丁寧な説明で愛車の状況が良く理解できました。

新聞の折り込みチラシやネットなどで低価格の車検を謳っていても実際の車検時には色々な整備が必要と言われて、結局高くなったという話はよく聞きます。私たちはプロではないので、整備工場から点検の結果交換が望ましいと提案されたら、安全性に関わることなので断ることは難しいのが実情です。しかし今回のように整備士さんと話ができれば、年間の走行距離数なども考慮したプロからの意見を直接聞くことができ、不必要な交換等を減らすことができます。

時間に制約のない人、それに少しはメカニックに興味がある人には、立ち合い車検は絶対にオススメです。まず不必要な部品交換が無いので安く済みまず。そして何より自分でブレーキの状態などが良く理解できます。自分の目で確かめて車の状態を理解しておくことが本当の安全につながるのではないでしょうか。

DIY

Posted by Sorato