マイナンバーカード

二日前のニュースでは、マイナンバーカードの申請が急増して全人口の36%に達したらしいです。1月にQRコード付きの申請書を個々人宛てに発送され、スマートフォンからの手続きが簡素化されたこととマイナポイントが付与される期限が近付いたことが原因のようです。確かに毎月150万件程度だった申請が、2月には350万件近く、3月には700万件近くに急増したとのことですから、総務省のダイレクトメール攻勢は正解だったのでしょう。

私は平均的な日本人ですから、総務省の思惑通りダイレクトメールを受領した直後の2月早々にマイナンバーカードを申請しました。1か月半ぐらいで市役所からカード受取の通知が送られてきて市役所に取りに行きましたが、その時はカードの受領者が沢山並んでいて30分近く待たされました。その時は「どうしてこんなに混んでいるの?」と少し不思議だったのですが、単に時流に乗っていただけだったのかも知れませんね。

さて、ナイナンバーカードの申請に多くの人が殺到しているのは、間違いなくマイナポイントがもらえるからでしょう。申請するだけで5000円をもらえるのだから、誰だって申し込みますよね。当初、マイナポイントをもらうためには3月末までにマイナンバーカードの申請が必須でした。そのため締め切りに間に合うように駆け込み申請が増えたのでしょう。総務省は、この流れに乗って、もっと申請者を増やすためにマイナポイントがもらえる期限を4月末まで延ばしたようですね。

このマイナンバーは2015年に制度化されましたが、当初は絶対に他人に知られてはいけない重要な番号というイメージがありました。実際、源泉徴収の管理に必要ということで会社に番号の提出を求められた際は、「人事部の一部の担当者のみ閲覧できるようにして、厳重に管理している」との説明を会社から受けていました。それが今はどうでしょう。マイナンバーカードは健康保険証として利用できるので大変便利です、と普及の宣伝をしています。病院の窓口で提出するということは、つまり誰でも見ることができてしまいます。当初の説明はどこに行ってしまったのでしょうか?市役所でカード受領の際、健康保険証として使用できる旨の説明を受けたので、機密・重要性に対するこれまでとの説明の違いについて質問しましたが、市の担当者にはわかるはずもなく、回答は「……」でした。
仮に他人が私のマイナンバーを何かの書類に記入しても、その人が特別に利益を得ることも考えにくいし、また自分のマイナンバーを誤って記入することも無いわけではないので、結局番号そのものは秘密にするほどのものではないのでしょうね。私は30年ほど前にアメリカに数年間住んでおり、その時にソーシャルセキュリティナンバーなるものをもらいました。日本のマイナンバーと同じようなものですが、このナンバーを秘密事項と思ったことは一度もありませんでした。「他人に絶対に知られてはならない」というのは、結局7年前の導入当時の過剰反応なのでしょうね。
ニュースに依れば、色々なシステムトラブルのため、結局健康保険証として使用することは当面できないようです。私はむやみに他人にマイナンバーを見せたくないので、システムが完成しても健康保険証としては使わないと思いますが。

さてマイナポイントをもらうには、4月中のカード申請が必須です。今から申し込むとカードが出来上がるのはゴールデンウィーク明け。それからマイナポイントが使えるようになりますが、ここで注意しないといけないのは、マイナポイントは一律5000円もらえるのではなく、使った金額の25%を5000円限度でポイント還元するという制度であることです。つまり5000円もらうためには、20000円使う必要があります。期限は9月末までで、予算が無くなり次第終了との事。でもカードによっては利用時ではなく、カードへの入金時点にポイントが還元されるものがあります。期限があるものだから早めにポイントの還元を確定する方がお得かも知れません。

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Posted by Sorato