退職後の人生設計

2021年2月23日

私は数年前に会社を退職しました。会社生活に飽きていたことが背景にありますが、子供たちの就職が決まったこともあり、きりの良い60歳で辞めました。その時は特にやりたいことがあった訳ではありません。しかしまず自由でありたい。それと余分な金は要らないけどお金には困りたくない。あとは趣味の旅行とゴルフはそこそこ続けたい。そして知的好奇心は持ち続け、フットワークはいつまでも軽~く持ち続けたいということは考えていました。

自由になって、何をやるのか?これって結構大きなテーマです。会社の先輩のOB達は「大学のエクステンション講座」、「クッキング教室」、「地元のボランティア」等々、一応楽しんでいるようですが本音の所は?????です。日本の企業戦士たちの定年後の選択肢はあまりないのが現状です。少なくとも私は料理学校に通っている自分が想像できません。ボランティアも良いのですが、それだけで満足できるかと問われればやはり???。自由にそしてある程度やり甲斐があって、その上小遣いも稼ぐとなるとやっぱりフリーランスしかありません。

退職後のフリーランスは、辞める前にぼゃっと考えていました。とりあえず趣味、好奇心に加えて仕事の可能性もある通訳案内士を一つの候補として考えました。2018年からガイドが自由化され、通訳ガイドをするのに通訳案内士の資格が必要なくなることは知っていましたが、そうなれば益々フットワークの軽い若いガイドが有利。資格もない年配者には仕事なんか来っこないだろうから、せめても資格でも持っていないと土俵に上がれないとの思いで受験しました。ラグビーワールドカップや東京オリンピック開催に合わせて誰もがインバウンドを口にし、規制緩和をしてもガイドが足りなくなると言われていたことも後押ししました。旅行好きで地理と歴史は少々知識があったことと海外赴任が長かったことで英会話の機会だけは十分あったことが幸いしたのか、何とか資格だけは取得しました。

どんな仕事にも当てはまりますが、通訳ガイドも資格を持っているだけで、なかなか実稼働できないという問題があります。如何にガイドデビューするかが大切です。多くのガイドの方がするように、私も最初はガイド団体の会員となりセミナーを受けて仕事の依頼を待ちましたが、経験豊富な古株ガイドに優先権があったり、更に有料セミナーを受講する必要があったりで、結局仕事は回してもらえませんでした。しかし一昨年までは今思えば本当に夢にようなインバウンド需要があったので、ネットの求人などを参考に旅行会社数社と連絡を取るうちに、都内の一日観光ガイドの話をもらうようになり、何とか小遣い稼ぎができるようになりました。


しかし皮肉なもので一応フリーランスのベースができ退職後の人生も上々かなと思った矢先に、ご承知のようにコロナ禍で奈落の底に突き落とされてしまいました。昨年の2月を最後に一年間全く仕事がなくなり、時間だけが有り余る退職直後の状態に逆戻りです。この一年間はインバウンドでの小遣い稼ぎは諦め自分の身を守ることに専念していましたが、コロナ禍も二年目に入り今後のことも少し真剣に考える必要がありそうです。人生設計のやり直しですね。

生活

Posted by Sorato