ウクライナ侵攻と値上げ

とうとうロシア軍がウクライナに侵攻してしまいました。今朝にニュースによるとチェルノブイリも制圧し、本日中にも首都キエフが陥落するとか。米国、欧州ともすぐに経済制裁を発表しましたが、ウクライナがNATOに属していない現状では、米軍、NATO軍共に直ちに派兵することはなさそうです。今回の侵攻をロシアは、ウクライナ政府軍による親ロシア派への虐殺等に対する人道的な措置としているので、事の真偽はともかく今の段階でロシア軍対NATO・米軍の全面対決は無いのでしょう。多くの評論家が指摘しているように、経済制裁はある程度のスパンを考えての制裁でなので、軍事行動の抑止力としては意義のあるものの、実際に軍事侵攻が起き首都陥落が目前という現状ではスピード感の欠如が歪めず、結局何の打つ手も無いままにウクライナがロシアに飲み込まれるように思います。国連安保理もロシアが五大常任理事国である限り都合が悪いことには拒否権を発動するので何もできないのでしょう。

ウクライナは日本に馴染みのある国ではありません。実際にウクライナという言葉を聞くのはオリンピックの時の体操選手や柔道で日本選手の相手選手ぐらいです。文化や芸術に関心のある人は、キエフはバレエの中心、ロシアの発祥の地で芸術の都と思い浮かべるかもしれませんが、一般的にはそれ程関心が高くありません。だからウクライナで戦争が起きても日本には直接の影響はないと思いがちです。実際中東で戦争が起きた時に懸念される原油不足が目前に迫るような事態にはならないのでしょう。しかし今回の侵攻は、間接的ではありますが私たちの生活に大きな影響がでるように思います。

まずエネルギー価格です。一般の日本人にはあまり知られていませんが、ロシアは中東に匹敵する原油産出国です。それに加えて天然ガス産出量も多く、西欧諸国の天然ガスの約3割がパイプラインを経由してロシアから供給されています。ドイツに至っては5割近くの依存度です。だからエネルギーの供給という点では西欧諸国におけるロシアは日本における中東みたいなものです。西欧諸国がロシアと対立して長期的に経済封鎖をし、その見返りにロシアが天然ガスの供給を削減したら…  ロシアの外貨獲得と西欧諸国のエネルギー不足の持久戦になれば、西欧諸国は当然エネルギー供給を他の産油国つまり中東に求め、その結果原油価格の高騰につながります。日本に輸入されるLNGは、その開発に多額の資金が必要なので、開発時からユーザーである日本企業が参画して長期契約をしていますが、それでもやはり大きく影響を受けるでしょう。ただでさえコロナ禍からの回復需要でエネルギーが高騰している時ですから、今回のウクライナ侵攻でガソリン価格1リッター200円も現実のものになるかもしれません。
次に食品価格が影響を受けそうです。ロシアとウクライナの小麦の輸出量は世界の1/3に近いとか。穀物相場も急騰しているようなので、確実にパンとパスタは値上がりします。そしてエネルギーコストの上昇に伴う運送費や加工費の上昇もあるので、ほとんど全ての食料品が値上げされるように思えます。

今日は風も弱く春の日差しが満ち溢れています。天気予報によると明日からもっと春めいた陽気になるようです。今年は冬が寒かった分だけ待ち遠しい春ですが、喜んでもいられない値上げラッシュになりそうです。

生活

Posted by Sorato