「おかえりモネ」に期待

昨日からNHKの朝の連続テレビ小説は新番組の「おかえりモネ」が始まりました。主人公が気象予報士に挑戦するというストーリーとのこと。気象予報士の勉強をしたことのある私には大変興味深いドラマで期待しています。

私はトレッキングやゴルフが大好きなアウトドア派なので、いつも天気は気になります。そして天気予報は大好きな番組の一つです。毎日天気予報を見ていると季節によってどのような傾向があるかわかるようになり、おおよその天気は予想できるようになります。例えば冬場に明日は北風が強くなるとか、春めいた穏やかな日和になるとか…。北風が強く寒い日にゴルフをしたくないので、自分なりに小春日和の天気を予想してからプレイ日を決めたり、梅雨時の中休みを狙って予約するなどはお手のものです。少し天気図に慣れるだけで、日常生活には十分な気象情報が得られるのですが、数年前に自分の気象に関する力を試したくなり気象予報士に挑戦しました。

まず、気象予報士試験は年2回、8月と2月に実施されます。試験内容は予報業務に関する一般知識と専門知識の学科が2科目、そして記述式の実技試験があります。合格基準は70%程度で、合格率は5~6%程度です。勉強方法はユーキャンなどの通信講座もあるのですが、私は本屋で売っている参考書を買い、ネットで過去問題を集めて勉強しました。

一般知識は基本的に物理です。気象現象を知るということは結局空気中の水分がどのように変化して雲になったり雨になったりするか、まだなぜ風が起こるかなどの原理を知ることです。だから熱力学等の物理現象を知る必要があります。一方専門知識はより気象予報に特化しており、観測方法、予報知識、警報知識など暗記的な要素が強くなります。また実技試験では、過去の実際の地上や上空の天気図を読み解いて、低気圧や前線の動きを予想し、またそれに伴う気象状況を説明する事が求めらます。

私は理系で物理は比較的得意科目だったので、一般知識は参考書を一度読んだ後、過去問を繰り返し勉強すれば何とかなりました。専門知識も同様に一度参考書に目を通せば後は過去問の勉強で合格レベルに達しました。しかし実技試験は難敵です。10年間分の過去問を繰り返して解き、天気図を読み解き簡単な予報をすることができるようになりましたが、解答の書き方が難しい。的確な言葉を使って限られた文字数で解答する事は至難の業です。気象予報に携わっている方々にはきっと慣れ親しんだ当たり前の言い回しなのでしょうが、たった半年ばかり趣味の延長で受験勉強しただけの私には、模範解答のような表現は簡単にはできませんでした。学科試験は一度合格すると次回と次々回の試験では免除されるので、私は結局実技試験を3回挑戦しましたが合格には至りませんでした。
解答の書き方に問題があるだけで内容的には解けているとの気持ちがあり、「こんなのは気象予報の試験ではなく国語の試験だ」と文句を言いたい気持ちもあるのですが、気象予報で使われる独特の表現を知らないこと自体が、まだ合格レベルに達していなかったのでしょう。しかし試験勉強を通して気象予報の能力が格段に向上しました。元々資格が欲しかったわけではなかったので、試験への挑戦は一年ほどで辞めましたが気象予報についての関心はまだまだあります。朝ドラの主人公は試験に簡単に受かるのかな、それとも苦労するのか楽しみです。

天気

Posted by Sorato