激動の一週間

このブログの再開を決めて2年ぶりに投稿したのが先週の月曜日。それから一週間経ちました。その間投稿が無かったので、三日坊主ならず一日坊主と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、実はこの一週間は激動の一週間でした。

私は会社勤め時代は海外勤務が多かったので、若い頃から定期的に人間ドックを受診する事が当たり前になっていて、今でも年に一度の健康診断は欠かしません。今年も8月に健康診断を受け、その結果が先日送られてきました。結果は心電図に異常あり。以前から心電図で少し指摘を受けていたものの、特段の緊急性も認めらられずに放っていましたが、さすがに今回は「左脚ブロック」と言う仰々しい指摘だったので、かかりつけの内科医に相談しました。「左脚ブロック」とは心臓の「ドッキンドッキン」という動きを伝達する経路が何らかの原因で損傷し、右心室と左心室の動きに時間差が生じて心臓に過負荷がかかり長期的には重大な問題とのこと。また他の心臓疾患も疑われるため、心エコー検査を薦められました。そしてその結果は、心機能が正常と比較して60%程度と低下しているとのこと。先端医療の病院でCT検査を受けるべく紹介状を書いてもらったのが先週水曜日。外来でCT検査を受診したのが木曜日。そしてCT検査の結果、冠動脈がほとんど梗塞状態の虚血性心疾患と判断され、その日のうちに入院、カテーテル手術となりました。

CT検査後に循環器内科の先生に診断を受けた時の先生の第一声、「2年以内に死にますよ、冠動脈が99%梗塞しています」、「今施術しますか?」でした。こう言われると患者としては何も言えないですよね。先生の仰せの通り、冠動脈の狭まった部分にカテーテルでステントを留置して冠動脈を拡げるという手術(治療)を緊急で受けることになりました。

先生に尋ねたのですが、それほど状態が悪いなら何か自覚症状があるはずでは? 通常は胸の痛みを感じたり、2階へ階段を登るだけで息が切れたりという自覚症状があるとのこと。では私の場合はどうか? 今まで胸の痛みや違和感は感じたことがない。毎週ゴルフはしているし、インバウンドのゲストを連れて日本国中を走り回っている。そして今夏は4回の富士登山と西穂高独標登山もした。3700mを超える高地まで登山しても、特段旨の痛みは無し。一体どうしたことか疑問だらけですが、目の前のCT画像で冠動脈の梗塞は紛れもない事実。疑問は残るものの、登山中に発作を起こさなかったことが幸いだったと思い、事実を受け入れるしかありません。

私の掛かった病院は循環器内科では全国区の有名病院で、先生も名医(というか全国的に有名)、設備も最新鋭でした。私は10年ほど前に静脈に血栓ができる病気を患い、カテーテル手術を経験しました。その時の高度な医療に感動した覚えがありますが、今回の病院は前回とは比較にならない程超高度化していました。そしてさすがは全国区、手術の速いこと速いこと、あっという間にステント留置が終わりました。手術を始めて実質15分もかかっていなかったようにも思えました。

カテーテルは手首からの挿入だったため術後の処置も簡単で、数時間の止血処置と造影剤を薄める目的の生理食塩水の点滴のみ。手術後の食事も制限はなく、翌日のお昼には退院となりました。ただしCT検査の結果では2つの狭窄がみつかっており、今回の手術では一カ所の処置のみ。2週間後に改めてもう一カ所のステント留置手術をすることになりました。

以上がこの一週間に起きたことです。要約してしまえば大したことはありませんが、紙一重だったことを考えると、これから先はもう少し節制した生活を送ろうと自戒しています。あ~ぁ、せっかく紅葉の立山登山を計画していたのに残念。